清和幼稚園|子どもの自主性を育てる理想的な学びを提供

清和幼稚園|子どもの自主性を育てる理想的な学びを提供

清和幼稚園の特色

高知県高知市に位置する認定こども園、清和幼稚園様は、生きていくために最も必要な生活意欲を高め、自発的、主体的にものごとを考え、取り組むことのできる人、また他人に対する思いやりや、優しさを持った人に育って欲しいとの願いを持って教育活動を行っていらっしゃいます。 また、園併設の学童保育も運営されており、預かり保育のみの運営が多い中、10を超える習い事教室を運営し、ワンストップ型の教育環境を提供されています。さらに中学受験も支援する学習塾も運営されるなど、子どもの健全育成のため多岐に渡る取り組みをされています。

導入経緯

Q.ご導入のきっかけは何だったのでしょうか?

小学校でプログラミング教育が必修化されることになった点が一番大きなきっかけです。また、現代社会ではコンピュータが不可欠となり、子どもにはその機械を使いこなすスキルを身につけてもらいたいという思いが導入の背後にありました。

すてむくらぶを選んだ理由

Q. 数あるプログラミング教育の中ですてむくらぶを選んで頂いた理由は何だったのでしょうか?

すてむくらぶを選んだ理由は、その教育内容が非常に充実していたという点と、幼児から中高生までの体系だったプログラミング教育を行っている点です。高知では幼児から小学生までの教室はあっても、それ以降の年齢層に向けての教室はほとんどないため、とても魅力的に感じました。

最初は小学生向けの教室からスタートし、翌年からは幼児向けの教室も導入しました。この選択の背後には、幼児から小学生へのスムーズな連結を促す意図があります。現在、このアプローチが比較的うまくいっており、幼児からの受講継続率は7,8割程度です。

さらに、21世紀に必要な力である6つの「C」 (編集部注:6Cとは、すてむくらぶが提唱する21世紀型スキルであり、協力する力、創造性、知的好奇心、本質を見抜く力、コミュニケーション能力、プログラミング的思考を指します)を育てる手助けとして、すてむくらぶのプログラミング教育が大いに役立っています。実際にプログラミングを長期間学習している子どもは、主体性が高まり、明確な意思表示ができる傾向にあります。

当園では中学受験のサポートのために塾を併設しており、プログラミングを学んでいる子どもの通塾率が非常に高いです。さらに、3年以上プログラミングを学んでいる子どもたちは、特に優れた生徒が多く、そのうち9割以上が高知で最も学力の高い中学に進学しています。その上、学童保育を終えた後も、プログラミングと塾を同時に受ける子が多く、中には小学3年生の段階で、トップの中学校に進学したいと明確に意思表示をする子もいます。
そういった姿を通して、プログラミングで培われた力が大いに影響していると実感しております。

導入後の様子

Q. 実際やってみて園児の様子はいかがでしたか?

<幼児>
毎回プログラミングの時間になると、子どものテンションが高まり、とても楽しんでいる様子が目立ちます。
最初の1学期では、特にパンダ型のロボット(mtiny)が大人気で、子どもたちはその可愛らしさにメロメロです(笑)
ロボットを撫でながら「かわいい、かわいい」と話しています。

幼児に対しては、楽しんでもらうこと、コンピュータと触れ合うことを大切にして授業を行っています。みんなプログラミングが大好きで、私と子どもとの間でよくこんな会話が繰り広げられます。

園児:「明日プログラミングある?」 
私:「明日はないです」
園児:「えー!!なんでよ~!」と、残念そうな表情を浮かべます。

また、私が少し授業に遅れようものなら、「時間がなくなるじゃん!」と怒られるほど、子どもにとってその時間は貴重なようです。

<小学生>
プログラミングが好きで家でも学ぶ子は、実力が飛躍的に向上しています。私も知らないようなことを発見し、「こういうこともできるよ」と知識を共有してくれます。ネット上の動きを見て、「自分も同じものを作りたい」と言って、似たようなソースコードを探し自分で試す子もいます。そんな彼らの自主性と発想力にはいつも感心させられます。

また、発表会の際の作品作りについては、基本的な指導は行いますが、子どものアイデアや自発性を尊重し、口を出さないようにしています。

授業を行いながら秀逸だと感心するのは、授業開始時期は子どもに寄り添う形で細かく指導するような指導案になっていますが、子どもの成長に伴い、段々と距離をもって自ら考えさせるような指導案になっているところです。間違いなく子どもの成長を間近で見ながら授業資料が作られていることが分かります。

他の教材を試したこともありますが、ゲームに走ってしまい、プログラミングが正しく教えられていない場合がありました。その点も含めてすてむくらぶのカリキュラムには感銘を受けました。

Q. 大変だったことはありますか?

幼児からパソコンを使うため、右クリックや左クリックなどのボタンの操作が難しく、基本的な操作を教えるところで結構苦労しました。10秒に1回「先生、先生!」と呼ばれるので、そこは大変です。

しかし、幼児のうちから正しいパソコンの使い方を教えられるのは良い点だと思っています。子どもも何度も触っていく度に、少しずつできるようになってきました。また、クラス全体に対して講師1人で授業を行っており、教室の中でも子によって差があるため、1人に対してサポートしていると、全体が回らなくなることがあります。このバランスが難しいため、様子を見ながら、必要があれば他の先生にヘルプに入ってもらっています。

Q. 子どもの具体的なエピソードを教えてださい

授業終了後に行う「振り返りシート」への記入方法や報告内容が始めの頃と変わってきました。最初の頃は、「楽しかった」「嬉しかった」といった感想が大半でした。しかし、「何が楽しかった?」「どう楽しかった?」とこちらから問いかけを続けていくうちに、返ってくる言葉がだんだんと変わってきたんです。例えば、「このコマンドはこういうところに活用したい」「こんなところで応用できるんじゃないか」と新しい発想が出てくるようになりました。

低学年の子に対しては、お母さんに「今日のプログラミングどうだった?」と聞かれたときに「楽しかった」の一言だけで分かってくれるかな?と問いかけ、感覚的に掘り下げていくようにしています。また、問題を解いていく能力は女の子が得意ですが、自主制作においては男の子の発想が豊かです。コンビニに買い物へ行くゲームなど、面白いアイデアを持ち出します。その自由な発想にはいつも驚かされます。

Q. 保護者の反応は?

レベルの高い作品やプログラミングをしている子の姿を見た時は、「え!すごい!こんなことできるんだ」と、とても驚かれます。年に1度、保護者を呼んで発表会(参観)を開催しています。参加率も高く、保護者の皆様からは喜びの声が届いています。

従来、コースごとに発表会を開催しておりましたが、最近は全てのコースを集めて発表会を行うようにしました。、ベーシックコース(小1、2)の保護者が、アドバンスコース(小3、4)の発表を見てやっぱり驚きますね。「家の子もこれくらいできるようになるんですか?」とよく尋ねてきます。「お任せ下さい。しっかりとサポートします」と答えるようにしています。

一度、幼児の保護者が小学生の発表会に参加して下さり、「小学生になったら絶対受講させます」と言って下さる方もいました。今後はもう少し発表会を増やし、子どもの成長を共有していけたらと考えています。

今後の展望

Q. 今後プログラミング教育を通してどんな子に育ってほしいでしょうか?

プログラミングを学ぶ子はまだまだ少数ですが、先行して学んでいくことによって、子どもの自信が高まっていくと考えています。得意な分野を一つでも持つことで自信につながり、一人ひとりの人生にプラスになってくれたら嬉しいです。それこそ6Cが伸びてくれる事が一番です。

取材を終えて

まずは基本的なスキルと学び方をしっかりと教え、学習への興味付けが十分にできた上で、子どもの傍に寄り添いサポート。子どもが主体となり、自己学習の方法に慣れてきたら、後ろにまわるようなイメージで見守り、個々の進捗に目を配りながら授業を進めていく、そんな理想的な学びを提供されていました。自分で調べ、自主的な学びを行えるように適切な言葉がけや関わりをされており、清和幼稚園様から多くのことを学ばせて頂きました。ありがとうございました。